2026
10/13

女の子

歩いていると、女の子が立っていた。
ランドセルをしょって、黄色い学帽をかぶっている。
背丈からすると、7〜8歳くらいだろうか。

彼女はマンションの前に立ち、上をじっと見ている。友達が出てくるのを待っているのかもしれない。
ただ、彼女のいる場所は駐車場の入口で、ちょうど車が入ろうとしていた。
車は彼女の後ろで止まり、控えめにクラクションを鳴らしたが、気づく様子はない。

「こっちへおいで」と声をかける。

彼女はこちらを見たまま動かない。
手を引こうとすると、体をこわばらせた。

どうやら、不審者になってしまっていたようだ。

車を指さして「見て」と言うと、ハッとした様子で、僕から離れるように走っていった。

子どもに声をかけるのは難しい。

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