シルクスクリーンって?(###01)

新開地駅から3分ほど歩くと見えてくる神戸アートビレッジセンター。
その中にあるシルクスクリーン専門のアトリエが冊子を出版されるとのこと。
10年以上の活動で培ったノウハウをイラストで解説したいと、お声かけ頂きました。

技術的なことを伝えようとすると、内容は固くなりがち。
そうはならないように柔らかく、面白く伝えたい。
関わるみなさんと、印刷を実際に体験しながら、1日かけての話し合い。
お菓子を持ち寄ったりして、悩ましくも楽しい時間でした。

ちなみにシルクスクリーンは印刷技術の一つです。
感光乳剤という液体の、紫外線を当てると固まる性質を使って印刷します。
非常にざっくりと説明すると、↓な感じです。

 

創刊号の特集は『とりあえずTシャツ』
Tシャツに印刷する過程を追いながら、シルクスクリーンの基本を伝えていく。
まずは、手順などを伝えるためのイラストに取り掛かります。
シンプルで手書き感のあるものが良いとのお話。イラストサンプルはこんな感じ。

最終的にはボツになったが、美大生の女の子が作っているという裏設定があった。

これでOK。次にTシャツに刷るイラストを考えます。「やっぱりバナナじゃない?」となり、バナナの皮を描くことになりました。3つの違うタッチを提案。

A案に落ち着きました。

あとはラフを作り、問題がなければ仕上げていきます。

ラフから仕上げへ

最後に取り掛かったのが、アトリエを上から観たイラストです。
施設の紹介を俯瞰図でする。初め聞いたとき「描けるかな?」とは思いました。しかしです。
バレーコート3つ分くらいの広さに、筆記用具、画材、ナゾの機械、洗い場・・。混沌としていて、描くのが楽しそう。

「無理そうなら、すぐ言います!」と宣言してラフに着手しました。

何枚かのアトリエの風景写真を、上からの視点に書き換えるのは、結構な骨折り。
「なんで、上からの写真を撮らんかったんや!!」と、自分を責めながら作成した。

OKが出たところで、もう一度アトリエを訪問。思いつく限り写真を撮り、あらゆるものを計測。初めからしておけばラフも楽だったのに・・。と思いながら撮影。仕上げに移ります。

細かな部分を書き込むのは、結構楽しかった。

上からの俯瞰図を初めて描き、妹尾河童さんの素晴らしい本を知るきっかけにもなりました。ちょっと、絵が上手くなったかも?と思えたお仕事でもあります。

※現在、神戸アートビレッジセンターは「新開地アートひろば」と名称を変更して活動されています。

###(メッシュ) 01

制作時期
2017/10/6-2017/10/30
制作日数
ラフ作成10日 仕上げ5日
制作物
小イラスト10点 大イラスト1点
使用ソフト
Photoshop Illustrator
ほか
page top