2026
08/28

2026年8月の見たり読んだり

考えるヒント3/小林秀雄
1・2とは違い、3は講演を元にした内容。政治、文学、人生観、歴史とテーマは色々。それでも一貫して、論理や主義をあまりに大事にすることへの疑いがあるんではないか。
そんなことより「その人の持ち前や日常」という当たり前に引き戻される。

「知性の奴隷となった最大の特権は、何にでも便乗出来るという事ではありませんか。」は、今のAIの危うさにも重なるのではないか。

哲学として読む老子 全訳/山田 史生
山田さんは『老子』を自分ごととして読む。
いっしょに、あーだこーだと首を捻っているようで楽しい。

とはいえ、道とか無為とかを今の言葉にかみ砕けば、神秘性は薄れる。「意味を狭めている」という批判もあるようだ。でも、私としては、こんなにありがたい本はない。これまで『老子』は、「なんだかすごい気がする」という感覚だけで、まるで歯が立たないテキストだった。この本のおかげで、原文にぶつかる足がかりができたような気がした。

東京百景/又吉直樹
「魂を吸ってみたい!」と読みながら思うのだけど、自分がやられるのはイヤである。
四十を超えて、自分がされたくないことはできないのだ。こうしたことは、好奇心が先行しなければできない。
魂を吸うのもまた、若い人たちの特権なのだろう。

上京して実力を試し、跳ね返されたり、もがいたり、その中で一部は認められ、多くは打ち砕かれる。その破片は、東京の景色の中に残るようだ。

るきさん/高野文子
本棚の整理をそっちのけで読み始めてしまった。若い頃はその線にうっとりしたものだ。
ただ、絵を描く仕事も10年になる。今となっては……、みたいなこともあるのだろうか。

ならない。

やっぱり素晴らしい!線も話も余計がない。加えて、初めて読んだ時には古く感じた服が、今だとオシャレに見える。初めて読んだ頃にはなかった印象にもびっくり。

太陽の塔の中/岡本太郎
「生命の樹」はテレビで見たことがあった。
そういう時は、驚きも小さくなるもの。なのだが、見ると呆れたし、グッときた。表もだけど、中もでかい!

下からながめるソレは、壮観で無邪気。そんな無邪気なもののために大人たちが汗水を流したと思うと、変な夢を思い出しているみたいだ。でも、もちろん現実で、目の前にある荒唐無稽にニタニタとする。

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