2024
01/25

自己完結的な絵

年をまたいだ仕事がひと段落。仕事をする気にならない。
ボサボサの髪を何とかするか。どこかに絵を見に行くか・・。

以前に散歩中に見たポスターを思い出し、奈良県立美術館への行き方を調べる。

JR奈良駅から10分ほど歩くと見えてきた奈良公園近くの美術館。季節のせいか鹿が見当たらない。最近ではカフェが併設されているようなオシャレ美術館が多い中、昔ながらの公民館という感じ。飾らない感じが、不染鉄という人にマッチしている、気もする。

ポスターには、彼の描いた富士山。本物を一度見てみたかった。
中に入り、作品をいくつか見る。構図はだいたい同じ。一番描きたいものを真ん中、左右対称。どの絵も隅々まで緻密、抜きを感じるような作品が一つもない。画面全体が整然としているから、グリッドを利用して描いていたのかもしれない。

どの絵も自己完結的で「絵が好き」という思いが伝わってくる。
「どうだ!」とチカラコブが見えるような絵も好きだが、こういう絵もまたステキだ。

目当ての富士山よりも印象に残ったのが「仙人掌」という絵。
2階建の一軒家、庭にサボテン(仙人掌)がずらりと並んでいる。
人は描かれていないけど、生活を感じる。2階の窓に覗く藤のイスのせいかもしれない。
帰りにカフェに入り、ノートを開く。記憶を頼りに再現してみたりした。

page top