2026
03/31
03/31
2026年3月の見たり読んだり

○漢字字形史辞典/落合淳思
甲骨文字の読み解きは、半ば連想ゲームのような趣があるのかもしれない。 そのせいか形から発想していながら、関係のない語源がでっち上げられていることもあるようだ。
この本では、いくつかの字源説を紹介しつつ、使われ方と照らし合わせながら、妥当なものを挙げている。わからないところは「わからない」と言い切ってくれるのもうれしい。
もっと多くの字をのせてほしいとか、意味の変遷も知りたいとか、「もっと」が湧いてくるという点でも良い本だと思う。
○紅い花/やなぎ屋主人 つげ義春
「旅と日々」で唸ったセリフも、すごいシーンも、原作にある。 つげ義春ってこんなにもすごいのか、とあらためて思い知らされた。手元にあるのは文庫本サイズだけど、もっと大きな判で読みたくなる。
○ブルーイ
子どもが見ていたので、何の気なしに見た。「パッとしない犬」というのがはじめの印象。
だが、音楽がいい。自然の描写もすばらしい。何より話。 子の手前、カッコつけて泣くのをガマンした。で、そんな回が毎回。 ただ、良いグッズだけはない。
○妙心寺 禅の継承
のっけから海北友松の剛な絵で、「うまい、けどダレ?」と思ったら狩野元信で、 最後には山楽・山雪。 あさイチで入ったので、「朝顔図襖」「梅花遊禽図襖」「竹林猛虎図襖」の前には私ひとり。
三つの襖を行き来して、遠くから眺めたり、近づいて見たり、襖一枚を切り取って見たり。
どこを見ても抜かりがない。

