2025
04/25

2025年4月の読んだり見たり

山頭火句集 /種田山頭火
有名だし、一読くらいはしておきたい。突然現れる名詞に戸惑い、ときどきニヤケ、読み終えた印象は「わからん。。けど、かわいい」だった。時々挟まれている絵と字がとてもステキだが、本人が書いたのだろうか。心をガチっとつかまれた感じはないけれど、この本に続く句集と日記を買ってしまっている。ジワジワと好きになっていきそうな予感。

周公旦/酒見賢一
殷とか周とか太公望と聞くと、少年ジャンプでやっていた藤崎竜先生の「封神演義」を思い出す。藤崎「封神演義」に出てくる仙人たちは宝貝(パオペイ)で派手に戦う。その陰で周公旦は宝貝も使えない地味な脇役だった。マンガの影響もあって、よくできた官僚程度に思っていたけど、この人は中国屈指の政治家&聖人。孔子にとってはアイドルだったらしい。時には先頭に立って内乱を収めたり、成王(ずっと支えていた甥っ子)に殺されかけたら亡命先に蛮国(楚)を選んだり、その人生は地味とは縁遠い人だったようだ。

だけど、誰がディジーのトランペットをひん曲げたんだ?/ブリュノ・コストゥマル
ジャズ黎明期に元気だった人たちのエッセーがたくさん載っている。
カッコよかったり、バカだったり、ヤンチャだったり・・。人間くさくて人並外れた逸話を読んでいると、ギリシア神話でも読んでいるような気分になる。読後はページの折れを頼りに、アート・テイタム、ダイナ・ワシントン、べッシー・スミスとハシゴしていく。

最高のランニングのための科学: ケガしない走り方、歩き方/マーク・ククゼラ
ランニングを続けていると、気になるのがケガだ。座り仕事でへバる自分が悲しくて始めたランニングで、体を悪くするのはアホすぎる。ということでアマゾンで検索。しかしマラソンのタイムを良くする本は数多あるが、ケガしない走り方を取り上げた本はあまりないようだ。この本もタイトルは「最高のランニング」だ。残念ながら「最高のランニング」には興味がないため、この本を読んでソレが手に入るかはわからない。けれど、ケガしない走り方については、知りたいことが書いてあったように思う。どうやら走りながら、姿勢と足音と痛みに注意しながら、時には”走らない”をすれば、ランニングはそれほどケガをするスポーツではないようだ。

えんにち/五十嵐豊子
母からもらった500円をにぎり、人のすきまから屋台を見る。おみくじの賞品、カタヌキの賞金、りんごあめ、金魚すくいと、目うつりをくり返しながらウロウロ。友達に声をかけられて、一緒にベビーカステラを買い、盆踊りを見るでもなく見る。ちょっとヤンチャな子に花火を分けてもらう・・。
お祭りの楽しさとか怪しさがスルスルと呼び出される絵本。絵のヌケ感もステキだ。

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