「フリーでイラストレーターをしている」という言葉を発すると、
無条件の賞賛を受けることがある。
その都度、気恥ずかしさと申し訳なさを感じる。
僕が今の状況になってしまったのは、
それまで絵に関わる仕事をしていなかったので、
職務経歴書を作れなかったことと、会社員としての資質に
恵まれなかったことが大きな要因だ。一緒に働いていた人の話によると、会社員としての僕は何処かズレていたらしい・・・
上の要素がきちんと揃っていれば、どこか絵を描くことができる会社に
就職することを選択していたと思う。
そんなヤツにもかかわらず、絵を描く仕事はしたいのだから始末が悪い。
そうなってくると、仕事を自分で得る以外に道はないわけで、
ある種の仕方がなさから、フリーでやることになった。
会社員として劣等で、自分の欲望を優先させた結果、
今の状況に落ち着いたと言っても良い。
そんな状況を褒められてしまうもので、
気恥ずかしさと申し訳なさを感じるのは仕方がない。
またそういやって褒めて下さる方には、誠実な方が多く、
僕としては「僕なんかより、あなたの方がもっと立派だ!!」と言いたくなる。